Webサイト制作者のためのHCDの理解 中級編 2
一回で書こうと思っていたのですが、思いのほか長くなってしまったので分割エントリー。
公開しちゃったから、続きを書かざるを得ない。
タイムスケジュールは以下です。
時間帯 | 10月2日 | 10月3日 |
---|---|---|
9:00〜 | 受付開始 | 受付開始 |
午前 9:30〜 |
09:30〜/講義・課題説明 10:00〜/半構造化インタビュー 12:00〜/昼休み |
09:30〜/インタラクションシナリオ作成 11:00〜/ストーリーボーディング作成 12:00〜/講評 12:30 /終了 |
午後 12:45〜 |
12:45〜/カードソート ←イマココ 14:00〜/ペルソナ・プロフィール作成 15:00〜/アクティビティシナリオ作成 16:30〜/講評 17:30 /終了 |
- |
夜 | 懇親会 | - |
一日目午後
カードソート
午後一は午前のインタビュー結果を元に、カードソート。
インタビュー内容をポストイットに書き出します。
今回は今までと違う手法で、カードソートを行います。
評価グリッド法/ラダーリング
評価グリッド法・ラダーリングという手法を使います。
上層 ユーザーの本質的要求価値 より心理的なレベルの高い認知
↑ ラダーアップ ↓
中層 ユーザーの行為目標 感覚的理解
↑ ↓ ラダーダウン
下層 ユーザーの事象 具体的な外界事象
午前中のインタビュー内容が、下層にあり、その内容が本質的にはどういう事なのか、上層の方へカテゴライズしていきます。(ラダーアップ)
インタビューがちゃんとできてないと、上の階層へラダーアップしていけないそうです。
こんなエントリーもありました。
ラダーリング法、評価グリッド法、パーソナル・コンストラクト理論
このエントリーでは、ラダーリングとは質問法の事のようにとらえてしまうんですが、
セミナー中はカードソートの手法の一つだと思ってました。
このあたりを、twitterで@yokozunatさんが浅野先生に質問されていました。
とてもありがたかったので、勝手にトゥギャりました。
@yokozunatさん、ありがとうございます。
この手法でカードソートを行うと、いつも行うKJ法よりも、カードソート、あと逆説的にインタビューのスキルも上がるそうです。
実は僕らのチームは早々にお手上げ;やっぱしインタビューがいけなかったのか?
浅野先生に助けを求めたら、先生自らやってくださっちゃいました、、、orz
ペルソナ作成
(先生の)見事なラダーリングで、インタビューの結果からユーザーの本質的な要求が導きだされました。
この結果を元に、ペルソナを作成。
ラダーリングには直接関係なかった他のインタビュー結果を元に、ペルソナをつくっていきました。(関係ないインタビューはたくさんしたので、わりとすんなりいきました。よかったのか?)
そしてシナリオ作成
ペルソナが完成したら、シナリオの制作。
そして、チームでの作業は前のペルソナ制作まで!
ここから孤独な個人作業になります。前五回から今まで、全てチームでの作業だったので、なんかいきなり不安になりました。
チームプレイって偉大。
シナリオとは
- ユーザのタスクとコンテキストを表現すること
- ユーザが目標を達成するための行動と、そこから得られる事象の時系列的記述(製品の存在を仮定)
ユーザビリティの構成要素(ISO9241-11)
ある製品が、指定された利用者によって、指定された利用状況下で、指定された目的を達成する際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い
なぜここに、ユーザビリティの構成要素が出てきたかというと、シナリオ(アクティビティシナリオ?)には、この部分(強調の部分)を全て含ませないといけないらしいのです。
おおおぅ、、、むずかしい、、、
毎度ですが、まずアクティビティシナリオとインタラクションシナリオを作成します。
2つに共通しているのは、ユーザーが行う作業について記述するということ。
まずは、アクティビティシナリオ
前述の含まないといけない、強調の部分を織り交ぜながらシナリオ作成。(実際はあんま考えてなかった
アクティビティシナリオを作るときに大事なのは
- ユーザインターフェースの構成要素の名前を使わない
- 実装に依存しない
- 抽象的
という点。
要は、具体的な商品名とか、サービス・UIなどを使わずに物語を構成するということ。
何年後かにも通用する、コトのシナリオ(?)を作成する。
、、、表現あってるかな?
んで、ここで一日目終了。
次の日もがあるのに懇親会でした。
なんか変な感じ。
二日目
そして、インタラクションシナリオ
2日目は、前日につくったアクティビィティシナリオをもとに、インタラクションシナリオを作成。
大事な点は、アクティビティシナリオとは逆で、
- ユーザインターフェースの構成要素の名前を使う
- 実装に依存する
- 具体的
となります。
具体的にアレをクリックして、コレを動かしてとかいう表現になってきます。
さっきがコトのシナリオだったので、モノのシナリオ?
この辺、表現間違ってそう。
具体的な操作を書くので当然UIのイメージがないとできません。
なので、ワイヤーフレームを書いて、UIをイメージしつつ作業。
日頃の業務とは違う作業なので戸惑います。でも新鮮。
本来ならこの後、ストーリーボーディングの作成なのですが、
僕は時間が足りなく、出来ませんでした。
そんなこんなでまとめです
一応カタチになるものはできました。
カタチにはなったのですが、他の方のシナリオを見たり、プレゼンを聞いたりして、思ったのが、
自分の作成したシナリオは、すごく「無難」だなと思いました。
フツーでした。
しかし、中級編はいままでのHCDセミナーとは違って、時間がたっぷりあり、じっくり学べた気がします。
先生が最後に、今後はこの中級に参加したあなた方がHCDを教え、広めていく事が必要だとおっしゃっていました。
今のままの知識では、人に教える事などおこがましくてできませんが、もっと理解を深め、HCDを普通に業務で意識できるようにはなりたいなと思いました。
講師の浅野先生、主催のモンキーワークスの古庄さん・川澄さん、河口先生、そして参加された皆様、裏方のトライデントの学生の方々、ありがとうございました!
ホント、参加者の方々と関わり合いの深いセミナーで、終わるのがとっても惜しいです。
また、HCD勉強しましょう!